KANAE

磐筒雄命(いわつつおのみこと)

いわつつおのみこ
いわつつおのみこ
厄除け/ 仕事/開運

磐筒雄命(いわつつおのみこと)とは?炎と岩から生まれた力強い神

磐筒雄命(いわつつおのみこと)は、日本神話に登場する、岩や火、武の力と深く関わる神様です。

東京・神楽坂に鎮座する赤城神社の主祭神として祀られていることで知られています。

その誕生には、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)の神話が深く関係しています。

火の神が斬られ、その血が岩に飛び散ったところから生まれたという、非常に力強い誕生神話を持つ神様です。

火之迦具土神の血から生まれた神

伊邪那美命(いざなみのみこと)は、火の神・火之迦具土神を産んだことで大火傷を負い、亡くなってしまいます。

妻を失った伊邪那岐命は悲しみと怒りから、火之迦具土神を十拳剣(とつかのつるぎ)で斬りました。

そのとき、剣についた血が岩に飛び散り、そこから新たな神々が誕生します。

『古事記』では、石拆神(いわさくのかみ)、根拆神(ねさくのかみ)、石筒之男神(いわつつのおのかみ)の三柱が生まれたと記されています。

この石筒之男神は、磐筒雄命と同系統の神として考えられています。

『日本書紀』では磐筒男命(いわつつのおのみこと)などの名で登場し、文献によって漢字や表記が異なります。

「磐筒雄」という名前が表すもの

「磐(いわ)」は、その名の通り大きく堅い岩を意味します。

神話では火之迦具土神の血が岩に飛び散ったことで誕生しているため、その名前にも岩との深い関係が表れています。

岩は簡単には壊れず、長い年月を経てもその場所にあり続けるもの。

そこから磐筒雄命には、揺るがない強さや力強さを感じさせる神格があります。

さらに誕生のきっかけとなったのは火の神と剣です。

そのため、火や岩だけでなく、武勇や刀剣とも関係の深い神として語られています。

武神・経津主神へとつながる神

磐筒雄命の神話をたどると、さらに重要な神様へとつながっていきます。

『日本書紀』の伝承では、磐筒男命と磐筒女命から経津主神(ふつぬしのかみ)が生まれたとされています。

経津主神は、千葉県の香取神宮に祀られる有名な武神です。

建御雷神(たけみかづちのかみ)とともに国譲りに関わった神として知られ、武道や勝運とも深いつながりがあります。

つまり磐筒雄命は、火之迦具土神の死から生まれ、さらに日本を代表する武神へと神話がつながっていく存在でもあるのです。

赤城神社の主祭神

磐筒雄命を主祭神として祀る神社として知られるのが、東京・神楽坂の赤城神社です。

赤城神社は鎌倉時代に創建されたと伝えられ、長く牛込一帯の総鎮守として信仰されてきました。

赤城神社では磐筒雄命について、智・仁・勇に優れた神と伝えています。

現在では、厄難消除をはじめ、殖産興業、学問芸術、火防などの御神徳で信仰されています。

磐筒雄命のご利益

磐筒雄命は、その力強い神話や赤城神社での信仰から、厄除け・災難除け・仕事・産業発展・学業・芸術・火防・開運などと結びついています。

火の神の血が岩へ飛び散るという激しい場面から誕生し、その系譜は武神・経津主神へとつながっていく磐筒雄命。

華やかな神話の主人公として登場する神ではありませんが、岩のような揺るがない強さと、困難を退ける力を感じさせる神様です。

関連する神社