今戸神社(いまどじんじゃ)とは?招き猫と縁結びで知られる浅草の神社
東京・浅草の北側、隅田川にほど近い場所に鎮座する今戸神社(いまどじんじゃ)。
縁結びの神社として知られ、境内のあちこちで見かける「招き猫」でも有名な神社です。
良縁や恋愛成就を願う人々から信仰を集めていますが、その歴史は古く、創建は平安時代までさかのぼると伝えられています。
夫婦の神である伊弉諾尊と伊弉冉尊が祀られていることから、良縁や夫婦円満の神社として親しまれるようになりました。
さらに今戸は、招き猫発祥の地の一つともいわれています。
「縁を結ぶ神様」と「福を招く猫」。
その二つが一緒になった、どこか温かみのある神社です。
今戸神社の歴史
今戸神社の始まりは、康平6年(1063年)と伝えられています。
源頼義・義家父子が奥州へ向かう際、京都の石清水八幡宮を勧請したことが始まりとされています。
当時は「今戸八幡」と呼ばれていました。
その後、近隣にあった白山神社と合祀され、現在の「今戸神社」となります。
長い歴史の中で火災や戦災などにも遭いましたが、そのたびに再建され、現在まで浅草・今戸の地で信仰を受け継いでいます。
今戸神社のご祭神
今戸神社では、
應神天皇(おうじんてんのう)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
伊弉冉尊(いざなみのみこと)
福禄寿(ふくろくじゅ)
がお祀りされています。
この中でも、縁結びの信仰と深く関係しているのが伊弉諾尊と伊弉冉尊です。
二柱は日本神話で夫婦となり、日本の国土を生み、さらに数多くの神々を生み出した夫婦神として知られています。
そのため今戸神社では、縁結びや恋愛成就だけでなく、夫婦円満などの願いとも結びついています。
なぜ今戸神社は縁結びで有名なの?
今戸神社が縁結びの神社として知られる大きな理由が、伊弉諾尊と伊弉冉尊をお祀りしていることです。
日本神話の国生みで夫婦となった二柱であることから、男女の縁や夫婦の結びつきを見守る神として信仰されています。
良い人と出会いたい。
好きな人との縁を深めたい。
結婚につながる縁を願いたい。
夫婦で末永く仲良く暮らしたい。
そんな「人と人との縁」を願って、多くの人が今戸神社を訪れています。
今戸神社と招き猫
今戸神社を訪れると目につくのが、たくさんの猫です。
今戸周辺は江戸時代、「今戸焼」と呼ばれる焼き物の産地として知られていました。
そして今戸焼の招き猫にまつわる伝承が残されていることから、今戸は「招き猫発祥の地」の一つとされています。
伝承では、江戸時代に浅草に住んでいた老婆が、貧しさのため大切にしていた猫を手放すことになりました。
すると夢の中にその猫が現れ、自分の姿を人形にして売るよう告げたといいます。
老婆が猫の人形を今戸焼で作って売ったところ評判となり、暮らしが豊かになった――と伝えられています。
現在の今戸神社にも招き猫が数多く置かれ、神社を象徴する存在となっています。
右手と左手を挙げた二匹の招き猫
今戸神社では、二匹並んだ招き猫の姿をよく見かけます。
一般的な招き猫には、右手を挙げる猫は金運を招き、左手を挙げる猫は人を招くといった意味があるといわれます。
今戸神社では二匹の猫が仲良く並ぶ姿も印象的で、縁結びの神社らしいモチーフとして親しまれています。
猫が福を招き、人との良い縁も招いてくれる。
招き猫と縁結びという二つの要素が自然に重なっているところが、今戸神社ならではの魅力です。
沖田総司終焉の地とも伝わる場所
今戸神社には、幕末の新選組で知られる沖田総司にまつわる伝承もあります。
沖田総司は新選組一番隊組長として知られる剣士ですが、晩年は病に苦しみました。
今戸神社の境内には「沖田総司終焉之地」と記された碑があります。
ただし、沖田総司が実際にどこで亡くなったのかについては複数の説があります。
そのため「今戸神社で亡くなった」と断定するより、終焉の地の一つとして伝承が残されている場所と考えるのがよいでしょう。
浅草七福神の福禄寿
今戸神社には福禄寿もお祀りされています。
福禄寿は七福神の一柱で、「福」「禄」「寿」という名前が示すように、幸福・財運・長寿などと結びつく神様です。
今戸神社は「浅草名所七福神」の一社でもあり、七福神巡りで訪れる人もいます。
縁結びだけではなく、幸福や長寿を願う信仰も重なっている神社なのです。
今戸神社のご利益
今戸神社は、
縁結び
恋愛成就
良縁成就
夫婦円満
家内安全
開運招福
健康長寿
などの願いと結びついています。
KANAEのご利益カテゴリーで選ぶなら、中心になるのは「恋愛・縁結び」。
次に「家庭・家内安全」「厄除け・開運」あたりと相性がいい神社です。
福と良縁を招く、浅草の招き猫の神社
今戸神社は、大きな境内や豪華な社殿を持つ神社とは少し違います。
その魅力は、夫婦神を祀る縁結びの信仰と、今戸の土地に伝わる招き猫の文化が一つの場所で出会っていることにあります。
日本の国土を生んだ伊弉諾尊と伊弉冉尊。
人々に福を招くとされる招き猫。
そして浅草という町で受け継がれてきた長い歴史。
良い出会いを願うときや、大切な人との縁を深めたいとき。
今戸神社は、かわいらしい招き猫たちとともに、人と人との「縁」を見守ってきた神社です。

